シンデレラは騙されない
星矢の泣き声は俺の精神を痛めつける。
星矢の事も麻里の事も、守ってあげれなかった自分が悔しくてたまらない。
「星矢…
大丈夫だから…
麻里先生がどこにいるのか、俺はちゃんと知ってる。
麻里先生は元気だし、星矢の事も忘れたりなんかしてないよ。
あと、俺は、星矢との約束は一度だって破った事なんてないだろ?
今回だって、同じ。
俺はちゃんと麻里先生と結婚するから、泣く必要なんかないよ」
星矢への言葉は、自分への決意。
決意というより、再確認だ。
少しだけ落ち着いた星矢の様子にホッと胸を撫で下ろす。
「星矢、もう一度、お父様に替わってほしい」
そして、俺は義兄さんにこう宣言した。
綾の都合は関係なく、今、ここでの仕事を落ち着かせたら、一度日本へ帰るという事を。