[完結] オレンジ色のカーテンに包まれて。
「ま、待って…」

「なんで?待てない」

「や、だ…」

後ずさろうとしたけど、壁に当たって

座り込んでしまった。

壁ドンされて、逃げ場を失う。

「顔、赤いよ?」

「う、うるさい…」

涼くんの顔が間近にあって、心臓が煩くなる。

真っ赤な顔をしているのは、自分でも分かる。

だけど…。

「キスしよ」

脈が速くなって、頭の中が混乱する。

そんな中で、キスなんて言われたら、

もっと混乱してしまう。

そんな私の名前は、夕那(ユナ)。

で、目の前にいるのは、彼氏の涼くん。

高校生だから、勉強や部活で忙しいけれど、

放課後は、いつもここで会うことになっている。

さっきまで、友達が恋人とキスしたなんて話をしてたけど、

涼くんが、いきなり

『俺たちもしよっか』

と言い出して、こんな状況になっているわけです。

すると、いきなり。
< 2 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop