好きって言わなきゃヤダ。【完】
瑠衣君はフェンスの外へ顔を向け


アタシの話など一切聞いてない態度を取る。




「もうっ。今度からはちゃんと呼んでよね。」




「気が向いたらね。」




全く期待の出来ない返事に


これ以上何か言う気力は沸かない。




「…ていうか、さっむ。早く戻ろうよ、理仁。」




北風に当てられ、身体をぷるぷると震わせていた。




「そうだね。じゃ、僕たち先戻ってるね。」




寒がりな瑠衣君に連れられ、2人は屋上を去った。




< 108 / 405 >

この作品をシェア

pagetop