好きって言わなきゃヤダ。【完】
…さてと。




教室にいないとなると、


どこに行っちゃったのかな~。




五十鈴の話だと学校1のイケメンって言ってたよね。




そうなると、どこに居ても目立ちそうなんだけどな。




暫く校内をフラフラとしたが、


それらしき人は見当たらない。




そもそも顔も分からないんだし、


手がかりなしに探すのは無謀だよね。




…それに、ここ生徒数多いから校舎も無駄に広いし。




やっぱ女の子に聞くのが1番手っ取り早いかな。




アタシは廊下の端でたまっていた、


数人の女の子のグループへと話しかける。




「ねえねえ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど。王子がどこに居るか知らない?」


「あ?…うわ、誰かと思えば柚木乙羽じゃん。」


「私たちに話しかけてこないでよね。」




うわっ…アタシ、相当嫌われてるじゃん…。


王子の居場所を聞こうとしただけなのに。




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