好きって言わなきゃヤダ。【完】
「…まあ、嫌いじゃないけど。好きでもないけど。」


「酷いっ!相変わらず、冷たいんだから。」




頬を膨らますアタシに五十鈴は口元を緩める。




「ねぇ、五十鈴。」


「ん?」




アタシは壁へと背を預け、視線を少し下へと向ける。




「アタシ、気づいたことがあってさ。…嫌われるのが怖くて、その相手に近づけないのって辛いよね。」




五十鈴とこうして話してて改めて思った。




アタシは五十鈴のことが好き。




だから、五十鈴に迷惑かけたくなくて、


五十鈴の言う通り、アタシ達は距離を置いてた。




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