僅か30センチの恋
居酒屋を出た俺は
コンビニでビールを買うと
すぐさまスズの家へと向かった。
時刻は22時。
案の定、スズの家は真っ暗だった。
部屋からベランダ伝いに
スズの部屋のベランダへと移ると
窓をノックした。
ーガラガラ
涼美「やっと帰ってきた。」
乱れる息を整えながら
コンビニの袋を差し出す。
李人「買ってきたばっかだから
まだ冷えてると思う。」
涼美「ははは。もしかして
リト。走ってきたの?
めっちゃ息切れてるよ?」
李人「待たせる訳にはいかないだろ。」
涼美「2時間くらい待ったけど。
もう喉カラッカラ!飲もう!」