アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「あ、ありがとうございます」
部屋に見惚れていた飛香は慌てて洸の元へ行った。
「大丈夫かな?」
「えっと……」
普段使わないとは言っても、何しろ広くて立派なキッチンである。ざっと見ただけでも今日使いたい鍋は全て揃っているようだった。調理器具だけでなく、洸から聞いていた通り塩コショウなどの基本的な調味料も並んでいる。
「何でも揃ってます。大丈夫です」
献立は鯛のアクアパッツアにパエリアにローストビーフ。
――洸さんもこのパエリアなら食べるはず。
西園寺家のシェフが家庭でも簡単に出来るようアレンジして教えてくれたメニューだ。
ローストビーフは小さ目のブロック肉で最初に仕込む。その間に作るのはパエリアとアクアパッツア。
どちらも一度しか作ったことはないので、上手にできるかどうかはわからない。
美味しくできなくてガッカリされるかもしれないが、今の自分にできるのは、彼の誕生日を祝う心を込めて丁寧に作ることだけだ。
部屋に見惚れていた飛香は慌てて洸の元へ行った。
「大丈夫かな?」
「えっと……」
普段使わないとは言っても、何しろ広くて立派なキッチンである。ざっと見ただけでも今日使いたい鍋は全て揃っているようだった。調理器具だけでなく、洸から聞いていた通り塩コショウなどの基本的な調味料も並んでいる。
「何でも揃ってます。大丈夫です」
献立は鯛のアクアパッツアにパエリアにローストビーフ。
――洸さんもこのパエリアなら食べるはず。
西園寺家のシェフが家庭でも簡単に出来るようアレンジして教えてくれたメニューだ。
ローストビーフは小さ目のブロック肉で最初に仕込む。その間に作るのはパエリアとアクアパッツア。
どちらも一度しか作ったことはないので、上手にできるかどうかはわからない。
美味しくできなくてガッカリされるかもしれないが、今の自分にできるのは、彼の誕生日を祝う心を込めて丁寧に作ることだけだ。