アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
時計を見れば午後四時。
作り始めるにはまだ早い時間だ。
「じゃあ、まずはコーヒーでも飲もう。コーヒーだけは上手くいれられるだ。何しろマシーンがいれてくれるからね」
そう言って洸がカップを取り出した。
「飛香は好きなところに座って」
クスクス笑いながら「はい」とは言ったものの、飛香はダイニングテーブルについたほうがいいのか、ラグの上の低いソファーに腰を下ろしたらいいのか迷う。
本当は一人掛けのリクライニングソファーに座ってみたかったがさすがにそうはいかない。
少し考えてダイニングテーブルの椅子を引いた。
いつの間に買ったのか、洸は色とりどりのマカロンをお皿に並べて、飛香の前に置いた。
「うわ〜かわいい」
「おやつにどうぞ」
やがてコポコポという音と共に芳醇な香りが部屋に漂い始めた。
少しだけ目を閉じてその香りを楽しんでみる。
カチャっと音がして視線を向けると、洸がコーヒーをカップに注いでいた。
『お友達でいいですか』
飛香がそう言って、洸は了解した。
だから、自分たちはどこまでも友だちのままである。
――でも。
作り始めるにはまだ早い時間だ。
「じゃあ、まずはコーヒーでも飲もう。コーヒーだけは上手くいれられるだ。何しろマシーンがいれてくれるからね」
そう言って洸がカップを取り出した。
「飛香は好きなところに座って」
クスクス笑いながら「はい」とは言ったものの、飛香はダイニングテーブルについたほうがいいのか、ラグの上の低いソファーに腰を下ろしたらいいのか迷う。
本当は一人掛けのリクライニングソファーに座ってみたかったがさすがにそうはいかない。
少し考えてダイニングテーブルの椅子を引いた。
いつの間に買ったのか、洸は色とりどりのマカロンをお皿に並べて、飛香の前に置いた。
「うわ〜かわいい」
「おやつにどうぞ」
やがてコポコポという音と共に芳醇な香りが部屋に漂い始めた。
少しだけ目を閉じてその香りを楽しんでみる。
カチャっと音がして視線を向けると、洸がコーヒーをカップに注いでいた。
『お友達でいいですか』
飛香がそう言って、洸は了解した。
だから、自分たちはどこまでも友だちのままである。
――でも。