アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~
「お帰りなさいませ」
「ただいま」
出迎えたのは、洸が生まれる前から西園寺家にいる住みこみのメイド、サワだ。
洸が手にしたビジネスバッグを受け取ろうとサワが手を伸ばしたが、洸は「大丈夫」と受け流した。
「洸さま、私が年寄りだからと遠慮なさったでしょう」
「そんなことはないよ。自分のことは自分でが、うちの家訓じゃないか」
見た目も体力もまだまだ若々しいが、サワは今年還暦を迎えた。
怪しむように片方の眉をピクリとあげたが、本当の理由はどうあれ自分が仕える御曹司の心根の優しさに満足し、サワはニッコリと目を細める。
「今日はお客さまだけでなく、久しぶりに洸さまもご一緒されるとあって、倉井も張り切っておりましたよ」
倉井とはこの家に通う料理人である。
彼は自身の店も持っているが、今は第一線を退いて、ここでのんびりと働くことを楽しんでいる。
「洸さまから早く帰れるとお電話があったこと、奥さまもたいそう喜ばれてました」
「そう」
「ただいま」
出迎えたのは、洸が生まれる前から西園寺家にいる住みこみのメイド、サワだ。
洸が手にしたビジネスバッグを受け取ろうとサワが手を伸ばしたが、洸は「大丈夫」と受け流した。
「洸さま、私が年寄りだからと遠慮なさったでしょう」
「そんなことはないよ。自分のことは自分でが、うちの家訓じゃないか」
見た目も体力もまだまだ若々しいが、サワは今年還暦を迎えた。
怪しむように片方の眉をピクリとあげたが、本当の理由はどうあれ自分が仕える御曹司の心根の優しさに満足し、サワはニッコリと目を細める。
「今日はお客さまだけでなく、久しぶりに洸さまもご一緒されるとあって、倉井も張り切っておりましたよ」
倉井とはこの家に通う料理人である。
彼は自身の店も持っているが、今は第一線を退いて、ここでのんびりと働くことを楽しんでいる。
「洸さまから早く帰れるとお電話があったこと、奥さまもたいそう喜ばれてました」
「そう」