きみと1番目の恋
翼「郁人くん、何かあった?」
郁人「え?」
翼「笑顔が少しだけきごちないよ。」
曖昧に微笑んだ郁人くんは
しばらくして重たい口を開く。
郁人「今日、読モとして載せて貰ってる
雑誌の編集者の人に専属モデルに
ならないかって誘われたんだ。
プロスケーターになんて
なれないってはっきり言われてさ。
ほら、俺、今日の大会3位だったじゃん?
あれ見に来てたらしくてさ。」
翼「...そうなんだ。」
郁人「その人が俺のためを
思って言ってくれてる事も分かる。
モデルになった方が将来的に
困らないだろうしスケボーの
才能なんてないのかもなって
自分でも思うし...全然
気持ちが定まらなくてさ。
翼さんは、どう思う?」
いつでも1番の彼らしい悩みだった。