テレビの感想文
どこの誰なのかもわからない人から、自分のことや自分のまわりの人たちについて何か書かれる。ならば、自分から発信しよう。一見、ポジティブに自分を守ろうとしているように見えるけど、自分から服を脱いで、たくさんの人に見せるしかない、そうすることでわかってもらおう、ということだったんじゃないだろうか?

そう考えると、……といっても、これは私の想像でしかないので、本当のことはもうわからないし、わかりようもない。

当時、ryuchellさんがどんな言葉を投げかけられていたのか。
私はヤフーニュースの記事と、そこに書かれたいくつかの匿名のコメントを見た程度で、それは否定的な言葉が多かったと記憶している。

あの番組を見ていた当時の私は、あまりメンタルの調子が良くなかった。
ryuchellさんの死をニュース番組で唐突に知らされたあと、自分の心に良くない影響があったので、自分なりにうまく対処しようとした。


あれからだいぶ経って、新聞のテレビ欄で『ボクらの時代』と『SWICHインタビュー 達人道』にpecoさんの名前があるのを見て、番組を見た。

『ボクらの時代』で、息子さんが言ったことの中に、ryuchellさんが言っていたことと同じことがあった、確実に子どもに伝わっているとわかった、と話しているのを見て、朝からちょっと泣きそうになり、心から「良かったね……」と思った。

そうやって、息子さんが理解できるようになったってことは、息子さんは成長していて、それはとても素敵なことなのに……。そこに、ryuchellさんの不在を感じてしまう。自分は家族でも友達でもない、ただの他人なんだし、こんな風に感じるのはずうずうしいことだと思うけど、少し胸が痛くなった。
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