テレビの感想文
はずきに、その男と別れなければ、状況は変わらないと言われても

「別れて何が残るんです? 私みたいな女。あんなやつでも、優しいところもあるし」

ああ、そうか。この母親は、「母親」であることより、「女」としての自分を優先してしまっているのか。

実際にいるんですよ、そういう人。
昔、『週刊文春』で記事を読んで、ちょっと衝撃を受けたことがあります。
わが子に虐待をしたことがある母親に話を聞いたもので、自分の子どもに交際相手の男性が暴力をふるうのを止められず、こともあろうに、自分も手を出してしまった、という女性がいました。でも、それを後悔していると。

話を戻します。

岡本「なあ、その「私みたいな女」って言うのやめない? んっ? 謙そん? 自虐? どっちにしろめんどくせぇわ」

カヨ「……」

南「「そういう子って呼ばないで」って、娘さんに怒られてんです。……反省しました。私みたいな女から、そういう子が生まれるって考えに、大人がとらわれてちゃいけませんよね。断ち切ろうとしたんじゃないでしょうか。娘さん、自分で」

その頃、マユはヨウコたちとラーメン屋にいた。野菜山盛りのラーメンを初めて食べるヨウコ。楽しそうに笑うマユ。

聖まごころ病院では、歌舞伎町の風俗店で発生した立てこもり事件を、医師たちがテレビで見ていた。
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