テレビの感想文
『ザ・ノンフィクション』あるあるで、ナレーションが「このあと窮地におちいることになるのです」などと、
これからどうなるのか、と視聴者に思わせて引っ張るような「予告」があったときは、その後、本当に言葉どおりの窮地が出てくる。

番組の前半に出てきた、20歳の大学生のあいりさん。人件費を節約するため、ほとんどワンオペでお店に立っていた。
すると、ナレーションで彼女に「窮地が」おとずれる、と。

でも、番組の後半にあいりさんは出てこなかった。これは前編。ということは後編にあいりさんは出てくるのだろうけど、何があったのか。

番組の最期、合計8トン、1万着以上もある捨てられた古着の中から、お宝を探す(たから)さんと、その相棒的存在の登生(とうい)さん。少しベージュがかった大きな袋の中には、大量の古着が入っていて、それがいくつも積み上げられている。

何も知らない素人だったら、ただのゴミ捨て場のように見えてしまうこの場所に、運が良ければ掘り出し物があるかもしれない。

「知り合いのオーナーも、30万円の服当ててましたから」

「30万円はヤバいな」と宝さん。

そうか、もしかしたら「当たるかもしれない」ゲームのようなわくわくがあるんだ。

古着屋のオーナーとしてやっていくことが、いかに難しくて大変なのかがわかる、いい番組だった。


視聴した番組
『ザ・ノンフィクション ボクと古着と下北沢~夢と現実のヴィンテージ~ 前編』
2025年2月16日
< 3,389 / 3,701 >

この作品をシェア

pagetop