一途な御曹司と極あま初夜事情~クールな彼は独占欲の塊でした~

私は、昼間ベッドメイキングをしながらも、アメニティを揃えるだけで、こんな豪華なホテルには一生泊まりはしないだろうなんて思っていた。

それが、スイートルームに無期限の連泊なんて。

一体いくらするんだろう、なんて恐ろしいことを考えながら、私はソファに腰を下ろした。

食費までまかなってもらうのは申し訳なく思い、コソコソと買ってきたコンビニのお弁当。やけにちゃっちく感じる。

こんな豪華なスイートルームで何をやっているんだろう。不釣り合いなのがバレバレだ。


『今日の夜、部屋に行くから。』


その時。不意に今朝の彼の声が蘇った。見惚れるほど整った久我さんの横顔が脳裏をよぎる。


(夜って、一体何時?っていうか、いつまでいて、何をする気…?)


急にドキドキしだして、とりあえず仕事中にかいた汗を流そうとお風呂に入る。シャワーを終えて数分悩んだ結果、備え付けのバスローブではなく私服を着る。


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