ワケあり同士による華麗なる政略結婚
その日は、夕飯を振舞って日付が変わる少し前にマコちゃんは帰って行った。
賑やかだった部屋が急に静まり返って、急に彼が恋しくなった。
自室に入ってベッドに横になっても寂しさは募るばかりで、全く眠れない。
マコちゃんが最後に言っていた事を思い出し、リビングに戻ってダイニングテーブルへと腰掛けた。
彼は遅くなると言っていた。
もしかしたら今日は戻らないかもしれない。
でもやっぱり一日の締めくくりに彼の顔を見たいと思ってしまう。
前の自分だったら絶対にしなかった。
家に帰って待たれていたなんて彼が知ったら嫌がるかもしれないと。
、、でもマコちゃんは言ってくれた。
〝自分の気持ちが思うままに行動しなさい〟って。
時には相手の迷惑とか考えずに、自分のわがままを通してもいいんだって。
それが〝恋〟するって事だって。
彼を待って1時間経ち、、2時間経ち。
それでも彼は帰ってこない。
とうとうテーブルに上半身を預けて、目を閉じてしまう。
ここで寝ては駄目だと頭では分かっているが、眠気には勝てなくてそのまま意識を手放した。
、、今日は会えるかな。
そんな事を思いながら。