ワケあり同士による華麗なる政略結婚


そう言った彼は受話器を手に取り、どこかに内線を掛けた。








「いえ!!大丈夫ですっ!ちゃんと帰れますから車は結構ですっ、、!」

『至急、車を一台用意してくれ。運転手は澤村、お前に頼む。』








チラリとこちらを見たが、無視されそのまま受話器を置いてしまった。





「、、すみません。でも、、私、、。」



折角、車を手配してくれたのに車内の密室が怖いなんて言えなくて黙り込むと、そんな私に気づいた彼が声を掛けてくれた。










『澤村は俺の秘書だ。、、女なら大丈夫だろ?それにあいつならマンションの場所も知っている。』

「何から何まで、、すみません。」

『そのすぐ謝る癖もやめろ。俺がしたいからしてるだけだ。いちいち謝るな。』

「すみま、、っ、、じゃなくて、、はいっ、、!お車、ありがとうございます。」




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