ワケあり同士による華麗なる政略結婚
『、、時間を掛けてもコイツの〝男性恐怖症〟は治らねーよ。俺だって結婚願望もなければ、誰かと生活を共にするなんて無理な人間なんだからこんな結婚生活、意味ないだろ。』
「誠也っ、、、!!!」
淡々と話す彼の言葉に思わず下を向いた。
、、そう。
私は〝男性恐怖症〟
幼少期に学校に通えず、中高は一貫の女子校。
大学もそのまま系列の大学に通った私にとって男性とは未知な生き物。
昔は男性の免疫がなさ過ぎるだけここまで酷くなかったが大学に上がった春、帰りに一人で路地を歩いていると複数の男性に囲まれそのまま裏路地に引きずり込まれた。
その時は未遂で終わったが、心身共に恐怖と傷が残りそれ以来、男性が怖くなってしまった。
この事件がきっかけで〝男性恐怖症〟が発症してしまったのだ。