Ignition
さて、と頭を切り替えてアプリ開発用の案件をマシンガンのごとく書き出し始めると、箸でつまんだ鯵の刺身がモニターの前にずいと現れた。

「まーきちゃん。あーん」

 これは、効率化の一環なのだろうか。優月の真剣さがおかしくて思わず吹き出すと、鯵が箸をすり抜けて、キーボードの上にぺたりと張り付いた。間髪おかず、向かい側から優月の顔めがけてウェットティッシュが飛んできた。

 東京から背負ってきた疲れがすとんと抜け落ちた。週末の夜は癖になりそうなほど心地良い。

Thank you for reading, see you next story☆
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