雨に恋するキズナミダ
「何?」
「よく高校まで迎えに行ってただろ、オレ」
「うん」
わたしも生クリームを口に入れる。絡まるチョコレートソースが甘くて美味しい。
「毎日一緒に歩いてさ、バカみたいな話してさ」
「バカって何よ」
「とにかく、だ。明るく話してる雪乃に力貰ってたんだ」
やっぱり甘かったのか、一緒に注文したブラックコーヒーを飲みながら秋くんはわたしを見る。
「わたしは何もしてないよ」
「あれしたい、これしたいってうるさかったけどな。あの時もだいぶ奢らされた。毎日、肉まん食ってよく太らないな」
「秋くんと食べたかったの」
確かコンビニでいつも買ってたから顔を覚えられちゃって、買うなんて言ってないのに肉まんが袋に入ってたこともあったんだよね。
ほんの少し前なのに、ずいぶんと懐かしく感じる。
「オレが忙しくなって、会えなくなって悪かったな」
「もういいって断ったのはわたしだよ」
「気ぃつかったんだろ?」
「まあ」
「もしかしてオレのこと。まだ悪いとか罪悪感とか、そういう気持ちがあるんじゃないのか?」