のばら
神のいたずらか、それとも運命か、あたしの凄まじい執念の勝利か。
のばらもあたしも共に県内屈指の進学校であるA高に合格し、あろうことか同じクラスで、出席番号まで並ぶことになった。
そして、その強いオーラや美貌に反して依存心の強いのばらは、中学時代の同級生がいないクラスであたしを親友として慕うようになった。

何もかも、できすぎなくらいうまく事は運んだ。
この先は、きっとあたしの努力次第なのだ。
あたしは高校時代の青春を、後ろ暗い復讐に捧げる決意を新たにする。

前園(佐々木)あざみの投稿を見るのをやめたのか、見たとしても写真のキャプションにまで目を通していないのか、クラス名簿を渡しても「佐々木のばら」が彼女の娘だということにお母さんは気づかなかった。
待ってて、お母さん。すべてうまくいくから。
お母さんを泣かせた女を、あたしが泣かせてやるんだから。
絶対絶対、許さないんだから。

のばらが母親に似ず天真爛漫で、恋よりも友情を大切にするタイプであることは、誤算だった。
あたしに向けられるあまりにも純粋な笑顔と信頼に、決意が折れそうになることもあった。
でも、もう時は来たのだ。
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