あの時からずっと、君は俺の好きな人。
三上さんが私を恨んでいる理由を純粋に知りたかったから、本当にありがたかった。

三上さんだってあの事故の被害者なのだ。その想いを打ち明けてくれたことに、嬉しささえ覚えた。


「でもさ、この前まで私をそんなに嫌っていたのに、どうして今こんな風に謝ってくれたの?」


今の三上さんに、水泳大会の選手をお願いした時のような刺々しさはない。私は不思議だった。

すると三上さんは穏やかに微笑んだ。


「だって吉崎さん、変わったから」

「変わった?」

「うん。水泳大会の係をやる前より、明らかに明るくて前向きになったし、表情も豊かになったと思う。坂下さんが怪我をして、代わりに選手をやるって言った時なんか、目が燃えててびっくりしたよ。そんな様子を見てたら、吉崎さんに対する嫌な想いがいつの間にかなくなってたの」

「変わった……私が……」


最近いろいろな人から同じようなことを言われる。なっちゃんにも美結にも。
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