君と見つける、恋の思い出


「こっこの誕生日、終わってた!」



ああ、それはおめでとうございました。



ショックを受けている叶花を、こっこは理解できないというような目をしていた。



「たかが誕生日で、どうしてそんなに」


「たかがじゃない! こっこがこの世に生まれてきたこと、お祝いしたかった!」



本当の母親と翔太さんを亡くしているから、余計その思いが強いんだと思う。



実際、結斗さんや理香子さん、俺に母さん、須藤さん……とにかく、誕生日を知っている全ての人を盛大に祝っている。



「……その気持ちだけで充分だよ」



すると、叶花は花火を持っているこっこに抱きついた。



「危ないな」


「こっこ、生まれてきてくれてありがとう! 私と出会ってくれて、ありがとう!」



……私なんていなきゃよかったとか言ってたヤツのセリフとは思えない。



「……こちらこそありがとう」



こっこは、照れながらそう返した。
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