冷たい幼なじみが好きなんです


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放課後になり、最後の練習をするためにグラウンドの隅に応援団全員が集合した。

優香はわたしに気をつかって「休んでもいいんだよ…?」と言ってくれたけど、休む理由なんてどこにもない。

わたしはわたしのやることを今やるだけだ。


最終下校時間は7時で、6時45分になったところで片付けをはじめた。

大きな声を出していたらなんだかすごく胸の奥がすっきりしてきた。

まわりのみんなは「疲れたー!もう声出ない!」なんて言ってるけど、わたしは呼吸の調子がえらくよく感じた。


「みんな、明日は頑張ろうなっ!!絶対最優秀賞とるぞ!!」

応援団のなかでも盛り上げ役の竜が、気合いのガッツポーズをした。

「うん!!全力でやる!!」
「ほかのブロックに負けたくねえ!!」
「今から緊張してきた~!!」

みんなが口々に想いを言って、一気にひとつの輪ができた。


練習のあいだも揉め事ひとつなくてずっと楽しくて、このメンバーで応援団をすることができて本当によかったと思った。


……よし!!

明日は悔いの残らないように、全力でがんばろうっ!!

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