イジワル同期は溺愛パパ⁉ でした
新大阪駅で在来線に乗り換え、よつば銀行大阪支店と朝陽のマンションがある大阪駅に移動する。
やはり朝陽の隣は居心地がいいな……。
久しぶりに朝陽と会えた喜びに浸っていると、すぐに大阪駅に到着した。
大阪駅に降り立つのは生まれて初めて。駅とホーム全体を覆う大きなガラス屋根が特徴的な洗練された大阪駅に驚き、あちらこちらから聞こえてくる聞き慣れない大阪弁に戸惑うばかり。
「穂香、こっち」
「あ、うん」
一方の朝陽は大阪に来てからまだ二週間しか経っていないにもかかわらず、すでに辺りを把握しているようだ。
お泊りグッズが入った私のバッグを運んでくれる朝陽に手を引かれながら足を進める。すると十分ほど歩いた先で朝陽が足を止めた。
「穂香。あれが大阪支店」
朝陽が指さした先に視線を向ければ、大通りに面した一角によつば銀行大阪支店の看板を掲げた建物が見える。
「うわぁ、立派な支店だね」
「まあな」
東京にある本店の次に大きな大阪支店のビルは、見上げるほど高い。
私が知らない大阪支店で、朝陽がどんな風に仕事に励んでいるのか気になる。けれど、そつのない朝陽のことだ。きっとスムーズに業務をこなしているだろう。
私ができるのは、朝陽を応援することだけ。
「朝陽。大阪支店でもがんばってね」
「ん。サンキュ」
柔らかい笑みを浮かべた朝陽の手がスッと伸びてきて、私の頭の上にポンとのる。
やはり朝陽の隣は心地いい。