僕に君の愛のカケラをください
嫉妬
葉月がエアコンで部屋を暖め、ジロウのミルクを作っていると、玄関のインターホンを鳴らす音が聞こえた。

大亮が心配して戻ってきたのだろうか?

葉月は無用心にも、インターホンの相手を確認せずに玄関を開けた。

「、、、大亮さん?」

「、、、っ!」

ドアの前に立っていたのは、スウェット姿の蒼真だった。

「えっ?蒼真さん、どうして、、、」

葉月が質問を言い終える前に、蒼真は葉月をきつく抱き締めた。

「大亮を、、、ここで待ってるのか?」

「違っ、、、」

耳元で囁く蒼真の声は震えている。

「俺が鬱陶しくなった?それともあいつのことが好きになった、、、とか?」

「蒼真さん、どうしたんですか?何かあったんですか?」

何かあったも何も、全部、葉月の態度のせいだ。蒼真は苦笑する。

「今日、私、大亮さんに、、、んんっ」

"それ以上聞きたくない"

蒼真は、荒々しく葉月の唇を塞いだ。そして貪るように葉月の口腔内を攻める。

「ね、ねぇ、待って、、、蒼真さん」

トントンと背中を叩く葉月に気づいて、蒼真はハッと我に返り唇を離した。

「ご、めん」

真っ青な顔をした蒼真が、葉月の背中に回していた腕をそっとほどいて項垂れた、

「俺、卑怯だな、、、」

「蒼真さん、中に入って」

葉月は、俯く蒼真の腕を引いて、リビングのソファに誘導した。
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