総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
学校から家には、連絡が入っただろうか。
家に帰らないだけでなく授業までサボったとなると、おばさんも、黙ってはいないだろう。
もう還るつもりないのに。
関わりたくない人たちなのに。
きっと、そういうわけにはいかないと。
どこかでわかってはいる。
わたしのしていることは、家出だ。
どんな理由をつけても家を出たことに変わりはない。
なんの解決もしていない。
――ただ、あの場所から逃げてきたんだ。
怒り狂うおばさんの顔が脳裏に浮かぶ。
――…ゴメンナサイ。