エレディンの乙女と青龍の守護者
25.
赤茶の大地に雄叫びがこだました。

「落ち着いてください、」
「落ち着いていられるかっ!」
ハデューがなだめるのも取り合わず、
ライアスは今にも飛び出していきそうな勢いだ。

「乙女が!青龍の守護者の手に落ちたんだぞ?!」
「いいえ、正確にはまだ落ちてはー、」
「同じだー!
間も無く婚礼を挙げるというではないか!
そうだな?!サテ!」
報告したサテを鋭い眼差しがとらえる。
こくこくと頷くのを見て、ライアスは今度こそ
止める手を振り払いかけ出した。

「ならん!式など、、
乙女の力など!無用だと知らせなければー!」

「ライアス様ー!」



< 220 / 225 >

この作品をシェア

pagetop