溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜
「これ……」

「ここの鍵と、こっちの箱はプレゼントだ」

「え……? でも……」

「いいから、開けて」

「はい……」

戸惑いながらもカードキーをローテーブルに置き、箱にかけられていた白いリボンを解く。
深紅のビロードの箱をそっと開くと、花をモチーフにしたネックレスが入っていた。


ミル打ちされた小さなブルーダイヤモンドが五つ並び、中心にはダイヤモンドが輝いている。
カードキーとプレゼント、その両方に驚く私を見ていた穂積課長は、「予想以上の反応だな」と笑った。


「だって……こんなの……」


驚かないわけがない。
それを言うことすらできない私は、課長がネックレスを手に取るところを見つめながら、思考を必死に整理しようと試みる。


穂積課長は、私と向かい合ったままネックレスをつけてくれると、満悦そうにした。
課長から視線を逸らせないまま胸元に触れれば、指先にひんやりとしたネックレスの感触が伝わった。

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