君がくれた明日は、七色の光を描いている
夕日の下


放課後。

智也と一緒に下校していると、いつもはよく喋る彼が珍しく口数が少なかった。

ちらりと横顔を見たら、かなり不機嫌そうな顔つき。

蜂蜜色の髪へ向けてパウダーのように降りかかる夕日を、鬱陶しげに睨んでいる。



「おまえさ、あいつとイチャイチャしすぎなんだよ」


片手をポケットに突っ込み、智也は横目で睨んできた。


「……え、誰のこと?」


私はひやりとしながらも聞き返す。

まさか朝陽くんへの気持ち、気づかれた……?



「とぼけるなって。昼休み、階段の所で男と一緒にいただろ」

「ああ……、あの人ね。見てたんだ」


昼休みのことなら、たぶん“あれ”は見られていないはず。


「無駄に色目使ってんじゃねぇよ」


智也のこれは、可愛い嫉妬じゃなくて独占欲。
自分の所有物を、誰かに取られたくないだけ。

私のことが大切で大切で仕方がないから、というわけじゃない。


「ただのクラスメイトだよ。私が落としたペンケースを拾ってくれただけ。智也が気にするようなことは何もないよ」
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