あなたが居なくなった日。
「もう着くよ」
思考を巡らせている新田くんの少し間を歩いてしばらくすると我が家へと続く最後の信号に着いた。
歩調を緩ませて歩いていた新田くんは私の呼びかけにこちら側へ戻ってきたのかスピードを上げて私の隣へと並ぶ。
赤信号を待つ間、私たちは無言だった。
新田くんは本当に緊張しているのか視線をキョロキョロと動かしている。
私はそんな新田くんの心情を妄想して頬を緩ませる。
その無言はそんな心地の良い無言だった。
ーガチャ。
お母さんが作ってくれた小さな手提げから鍵を取り出してドアを開ける。