一期一会
「でも私がアルバム見せてって言った時、小野田さん達も突き放した楠木さんと一緒になって私を笑ってたよね?」

「………………………」


私がそう言うと彼女達は音を無くしたように静まり返った。

初めてこの事を聞いた成実ちゃんと紘子ちゃんも目を見開いて驚いている。


「きっと私の悪口も言ってたよね?それでも被害者かな?」


彼女達は何も言わずに黙っている。


私は小野田さんに突き放されて馬鹿にしたように笑われた。

きっと私の知らないところで楠木さんと一緒になって私の悪口を言っていたはずだ。


貴女が私にしたことは、何事も無かったように水に流すの?


「楠木さんに悪いところはある。でも私は楠木さんだけが悪いとは思わないよ。全てを楠木さんに擦り付けるのは酷いんじゃないかな」


主犯核は楠木さん。

だからって全てを楠木さんに擦り付けるわけ?


彼女達は黙り続けている。
というより、言い返せないのだろう。


「楠木さんはこれで虐められる人の苦しみもわかったよ。謝ってるし、反省してるよ。それに小野田さんは楠木さんと最初から仲良くしてたよね?」

楠木さんが色んなグループに移っても、小野田さんと一緒に入るところを何度も見掛けていた。


「いつも悪口ばっかじゃ無かったはず。一緒に居て楽しいから仲良くしてたんじゃない?楠木さんに仲直りするチャンスをあげてもらえないかな?」

私がそう言うと、


「悪口はもう言わないから…もう一度、仲良くして下さい……」

楠木さんはもう一度頭を下げてそう言った。








「あーもー、どうなるかと思った」

成実ちゃんが疲れたーっと腕を上げて伸びをした。

「瑞季ちゃんの爆弾発言には驚かされたよ」

紘子ちゃんも疲れた表情を見せた。
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