一期一会
「おっはよー!」
「おはよう」

成実と紘子が登校してきた。

おはようと返すと先日のミュージカルの話題に。

「楽しかったね!」

「来年も同じ劇団が良いね!」

「だからオススメって言ったでしょ?」

『ガラッ!』

賑やかに話していると前の扉が開いたので反応して確認する。


中原君じゃないや、佳苗ちゃんか。

扉が開く度、見てしまう。


ん?

真っ青な顔をしている。
体調でも悪いのかな?


「おはよ、カナ。どうしたの?顔真っ青だよ?」

成実も気になったようだ。

だって物凄く顔色が悪い。

それに焦点が合っていないようにも見える。

体調悪そうだな。
大丈夫なのかな?

そんな佳苗ちゃんがいきなり教室内を見渡す。

そして私と目が合うと何故か私を見て固まってしまった。

佳苗ちゃんは数秒間固まった後、勢いよく私から視線を外した。

そんな彼女の行動を不思議に思ったのか、成実は彼女に歩み寄る。


「カナ、どうかしたの?」






「……ナカトモが死んだって」






は?




今、何て、言った?
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