一期一会

今は二時間目の放課。


「……や、やっぱりさ、別々に入らない?」

教室の扉の手前で一緒に入ることを躊躇う私と、

「さっきから一緒に入るぞって言ってんじゃん」

一緒に入ると言い張る中原君。


「だってさ、こんな中途半端な時間に一緒に登校したら、二人で仲良くどっかに行ってましたって言ってるようなモノじゃん?中原君だって勘違いされたら困るでしょ?」

と本当は言いたいが、


「それは困る」とか「どうでもいい」

なんて言われたら、先程気付いたばかりの気持ちだが、学校に来れなくなる程立ち直れそうもない……。

だから私は、何度も別々に登校しようと提案しているのだが、彼は「一緒に入る」の一点張り……。


「西野」


中原君に呼ばれて彼を見ると、彼は真剣な表情をしてこちらを見ていた。


「な、なに?」
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