一期一会
「楠木に怖じ気づいた?」

「あっ…それもあるようで、ないような、あるような……」


聞きたいけれど、聞けない……。

自分の思いを伝えることが苦手で……

意気地無しの弱い私。


「教室行こう?」

「……」


前に進みたいけれど、引き返したい。


怖い。


弱い私に気付かされて強くなりたいけれど、十五年間の私を簡単には変えることは出来ないようだ。




「あぁー!もう、めんどくせぇ!」

私が躊躇っていると、突然中原君が叫んだ。

「え?」
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