覚悟はいいか!【完結しました】
覚悟はいいか




ぎゅっと抱き締められた身体の温もりに何故だか涙が溢れてくる


ヤり逃げばっかりされていた私
女を取っ替え引っ替え、節操なしの誠さん


二回目のエッチのとき
"もう一回抱かせろ"と言った誠さんに私は
「私とエッチするなら覚悟して」なんて言ったっけ
覚悟って………
今思えば重たい言葉


でも、誠さんは言った

「覚悟なんてとっくに出来てる
抱けない俺が抱いたんだ
お前こそ覚悟しろよ
もう離さないからな、誰にも抱かせない」

あっという間に私の心は誠さん一色に染め上げられた


あの日、出会わなかったら
私は、あのままずっとヤり逃げされてたのかな?
誠さんは、誰も抱く事出来なかったのかな?


きっと、どこかで重なってた
そして、「覚悟して」って重たく言うんだ


抱き締めてくる身体にすり寄る
温もりを逃がしたくなくてペタッと離れない


「優さん………そんなにくっつかれると反応しちゃうんだけど…………」

「誠さん、抱いて」


腕を取られてベッドに押し付けられる
なんて早業


「優………煽るなよ」

「誠さん、私、面倒ですよ?
振られっぱなしの女です
もう、嫌だって言っても離しませんよ?
覚悟はいいですか?」

「言っただろ?覚悟はとっくにに出来てるよ
優こそ、俺に愛される覚悟はいいか?」

「はい」


愛を誓うように優しくキスをした

明日、私は武内優になります







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