覚悟はいいか!【完結しました】




この唇でその名を何度呼んだ?
この胸に何度抱き寄せた?


深いキスをする俺に優が覚醒していく


「あん………ん…………ま、誠さん?」

「優…………ごめん…………」

「え?あ、あ………ん」


優の瞳に俺が映ったのが嬉しくてそのまま昂る自身呑み込ませた
寝起きの体にいきなりの刺激に優の身体は弧を描く


綺麗だ


「誠さ…………ん、あ、ん………」

「優…………もっと呼んで…………」


あいつの名を呼んだ回数以上に俺を呼んで
柔らかな胸に口付けながら何度も突き上げた


「優…………」


あいつと交わしたキスを、あいつに抱かれたことなんて忘れて
全部全部俺に上書きして



「あいつの事なんて思い出さないで」


情けないほどに声は掠れ、震えていた
今さら誰にもやらない
優は俺のだ


「誠さん…………私が今抱かれているのは誠さんです
私にキスをするのも、私に触れているのも貴方です
誰を思い出すと言うの?
私の心には貴方しかいないのに」

「優…………優…………」


俺はやっと果てた


ぎゅっと優を抱き締める
本当に情けない
優の優しさに縋って、自分の欲しい言葉を言わせて
満足するまで抱いて

昨日も今も自分勝手な行為でしかない
優の気持ちを無視して
寝てる彼女を犯すように抱いた






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