Adagio
『ありがとう、Alissa』

 愛着が沸くと、ただの文字列さえ特別に感じてしまう。有紗はフォークを置き、ティーカップに口をつける。

 そういえば神長も、坂巻のようにスイーツが好きなのだろうか。それとも仕事の関係で贈答品に詳しくなってしまっただけだろうか。

『できたら……あなたを作った人のこと、もう少し知りたいんだけど何か知ってる?』

 せっかく宿題が終わったというのに、なぜまだ知りたいと思うのか。この気持ちがどこから来るものなのかは分からなかったが、有紗は好奇心の赴くままに問いかけていた。
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