極上御曹司の愛妻に永久指名されました
面白そうに目を光らせる姉の言い分にカチンときた。
「最初から黒沢さんに会わせるつもりだったの!」
「気づくの遅いわね。私の電話受けた時に察しなさいよ」
私を馬鹿にするように言って姉はソファから立ち上がる。
「私はお邪魔虫だから帰るわね。ごゆっくり」
姉は黒沢さんに微笑んで部屋を出て行く。
「あっ、待って!」
慌ててベッドを出て姉を追いかけようとしたら、黒沢さんに腕を掴まれた。
「ダメだよ。もう逃がさないからね」
「離してください!それに、もう金輪際私には構わないで!」
彼の手を振り払おうとするが、ビクともしない。
「そんなこと言っていいのかな?」
黒沢さんの物言いが気になった。
「どういう意味ですか?」
「俺を怒らせると、困ったことになるよ」
ダークな笑みを浮かべる彼に寒気がした。
「……困ったことって?」
抵抗するのをやめて聞き返したら、彼は私をベッドに座らせた。
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