あなたの心の片隅に。

佐「大丈夫ですか?
お医者さんに診てもらった方が」



私「大丈夫です」



佐「志保さん…」



私「もう!そんな顔で見ないでください
余計惨めですよ!」



佐「惨めだなんて!すみません!!
そんな風には全く
私「大丈夫です。わかってますから」



必死に謝る佐藤さんに笑みをこぼした


包帯とテーピングを綺麗にしてくれた佐藤さん



私「すみません。
せっかく綺麗にしてもらって申し訳ないんですが、ガムテープで固めてもらえませんか?」



佐「は、はい!」



私「力ずくでお願いします」



佐「こうですか?」



私「もっときつくて大丈夫です」



佐「は、はい!!

どうでしょう?」



私「いい感じです!
ありがとうございます(笑)」



男の人の力で巻かれたテーピングは
硬くて歩きやすい。



佐「志保さん…無理しないでくださいね」




私「はい。お手数かけてすみませんでした」




佐「いえ!いつでも」



そう優しく微笑んでくれた佐藤さんの目は
少し赤くなっていた。


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