あなたの心の片隅に。
ぼっちゃまは気づいているのだろうか?
部屋の前で切なそうな顔をしていた志保さん
東條家に嫁ぐためにってとてつもない量の
習い事をしていること
こんなできた女性は初めて見た。
ただでさえ好きでもない相手と結婚しないといけないのに
私が初めて会った時のか弱さと裏腹に
弱さと強さを両方持っていて、
そこには強引さや横暴さもなく
今の地位に驕ることなく毎日を苦悩とともに過ごしている。
私はもう我慢できなくなっていた。
志保さんの我慢に比べたら
と思うけど。
このままがいいわけがない。
身の丈に合わないのはわかっている。
だけど思わず私は初めて思いの丈を話した