あなたの心の片隅に。
《次の日》
さすが“おぼっちゃまの学校”
有名デザイナーがデザインしているだけあって、ドラマできているような制服だ。
そんな新しい制服に袖を通しリビングに降りた。
佐「おはようございます
志保様。とてもお似合いです。」
私「おはようございます。
嬉しいです。ありがとうございます」
優「フッお世辞だろ」
私「え?あ、優哉さん…」
ん?今お世辞って言われた?
佐「お世辞なんかじゃないですよ」
うん。たしかにそう言われたんだよね。私
なんでわざわざそんなこと。
昨日はあのまま寝ちゃったから、
引っ越して以来初めての対面。
挨拶もしないで怒ってるとか?
私「昨日引っ越したのに挨拶もしないですみません。」
優「いや、いい。気にするな」
んー。そういうわけでもないらしい。
わからない。優哉さんがどんな人なのか。
結婚してるのにその相手のことが全くわからない…
佐「志保さん?大丈夫ですか?」
私「…はい」
大丈夫じゃない。
大丈夫じゃないけど、
見ず知らずの人ばかり。
相談できる相手なんてここにはいない。
佐「では、参りましょう」
ご飯を食べ終えた私たちは佐藤さんの運転する車に乗った