あなたの心の片隅に。



昨日は俺が帰ってきた頃にはもうあいつは寝ていて

朝になり顔を合わせた。




まだぎこちなくて
距離感がつかめない。




いつも通りの態度を取っていたら

車を出るとき佐藤に注意された。



「優しさが足りない」と




俺に優しさとか期待してるのか。



まあいい。


俺にだっていきなり親を離れて高校も離れてきたあいつに同情の心がないわけでもない





そんなことを考えていると






「しほちゃんが危ないかもしれない」




そう血相をかいて走ってきたのは
佐野友里。




こいつも有名な社長の娘で
父親たちが友達らしく小さい頃から仲がいい。




顔立ちもいいのに
サバサバした性格で付き合いやすく

おれの唯一の女の友達だ




にしても女はつるむと早いな。

俺より先にすでに名前を呼びあってるようだ


< 32 / 263 >

この作品をシェア

pagetop