Face.
そのワンフレーズが体中を駆け巡るのが分かった。
決して、知らなかった訳では無い。
知らない…訳がない。
あれは。あの暴走族は。
目を見開き、拳を震わせる私に、透ですら動揺するのが見える。
陸は大人しく私を見つめ、甲斐と瑠衣は気絶しそうだ。
「柚…」
「あいつは」
遥都の声を上から塞ぎ、拳を震わせながら睨む。
「白牙を裏切ってまで青瞳に移ったのか?」
「ああ」
「腐ってる」
…すごく、凄く、低い声だった。
「誰かに脅されたのか?」
「違う」
「ハハッ、腐ってるよ」
もう一度、同じ言葉を口にした。