蒼葉先輩はいつもわからない

「……はい、1年です。」

「そっか。高校生活、楽しんで」

すこし微笑んだ先輩は校舎に入っていった。
その後ろ姿を見つめてしまう私。

先輩の見ていた桜の花はどれだろう。
どの花を見ていたんだろう。こんなに沢山の花の、どれを見ていたんだろう。それとも全体しか見ていなかったのかな。

ぼーっと考えていると、鐘がなった。

「あっ…。」

入学式から遅刻はまずい。
私は走って校門まで戻り、自分の名前を探した。

あった…。
1年5組 飯原 心音 (イイハラ ココネ)。

内履きのスリッパに履き替えて教室に急いだ。
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