鳴らない電話を抱きしめて
お風呂に入ってから学校の課題を始めた。

すると、机の上のスマホが震える。
画面に 藤堂先輩 の文字が…

スワイプしてスピーカーにすると、優しく低くい先輩の声。

「さっきぶり」

と笑う先輩に、こちらも笑顔になる。

「さっきぶりですね。先輩も家ですか?」

「あぁ。シャワー浴びて部屋からかけてる。里緒ちゃんは?」

突然名前を呼ばれて、心臓が暴れ出す。

何ドキドキしてるの里緒菜。

ただ名前を呼ばれただけでしょ?

暫く恋愛はしないって決めたじゃない。

それに先輩だって、私を好きなわけじゃないんだから…

自分にそう言い聞かせ平常を装う。

「……はい。私もお風呂に入って… 今、学校の課題をやってました。」

と、答えた。

「そうか… 里緒ちゃんは真面目だね。」

「そんな事ないですよ。ってゆーか、明日授業で絶対当たるから、やっとかないと!って事で…」

「ハハハ。そっか、当たるからか。なら、やっとかないとだよな。」

「そうなんです。」

「よし!じゃオレもやろっかな。里緒ちゃんと一緒にさ。」

先輩の言葉に、心臓がまた煩くなる。
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