今日も彼奴は妖艶な笑みで微笑む
深斗は私より二歳年上の二十一歳。
つまり私は今年受験生。
私の通っている学校は高大付属校で、私がこいつに付きまとわれているのは二年前からだ。
「深矢〜!大学は勿論ここの大学だよね??深矢の為なら直ぐに大学生にさせてもいいんだよ??」
そして、此奴はここの学校長の甥。
つまり、なんか色々とムカつく奴という訳だ。
「……私の受験の時、裏で手引きとかしないでよね、絶っったい嫌だから。」
私は別に善人とかいうわけじゃないけど、ズルはなんだか後味苦いから嫌だ。
「深矢が本気で嫌がることはしないよ〜、深矢に嫌われたら生きていけない」
そう言いひしっと私に抱きついてくる。
「ウザイ、熱い、離して。」
「三コンボだね!」
ツンツンしてるのが可愛いね!とか言ってて離れる気配が無いから無理矢理引き離す。