君影草は誠を乞う

一方その頃、
三人は伊織が脱兎の如く逃げていった襖を
あっけらかんとした様子で見ていた。


「総司」

突然土方がそう言い放ち、
顎を伊織が出ていった方を示すように動かす。

「はぁ〜〜仕方ないですねぇ」

総司はわざとらしく溜め息をつくと
重い腰を上げ
伊織の帰っていった道を辿っていくのであった。
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