perverse
「でも、着替えなんて持ってきてないですよね?」
「車にあるよ」

あっ、やっぱり。相変わらず嬉しそうに言う

私が溜息をつくとふんわり長い腕が私に巻きつく

「今日は何もしないよ。美波のベッドで抱きしめて眠るだけ」

優しく私の耳元で囁く

その夜は彼の言った通り何もなく抱きしめられて眠りについた

優しい寝息に包まれながら、長い1日が終わる



次の日の朝、眼を覚ますと身動きが取れない

狭いシングルベッドに私と宙さんが抱き締められている

顔を少し上げると寝息を立てている宙さん

彼の長い腕は私を巻きつき、足は絡んでいる

チュッと彼に軽めのキスをするが起きない

ここを脱出して朝ごはんを作ろうと思っているけど、宙さんに全てを委ね身動きが取れない自分

取りあえず、彼の寝顔を見ながらメニューを考えることにした

冷蔵庫にあるもので何を作ろうと寝顔を見ながら考えている

目が覚めたようで、視線が合う

「おはようございます」

あまりにも急だったので、びっくり

「おはよ。こんな朝もイイよね」

と私のおでこにチュっと軽く口づける

「2週間後、マンションの引き渡しだからこれからずっと、こんな朝が迎えれるね」

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