perverse
フッー・・・

眼を開き呼吸を整える

そして宙さんの眼を見つめ、私の本当の気持ちを打ち明ける

「未練があるかもしれまんせん・・・」

別れた日から、翔を忘れて前に進もうとしている私がいる

でもそれを邪魔する翔への思い

それが前進を妨げていた

どこにもぶつけられないこの思い、お門違いなのに宙さんにどうにかしてもらいたい・・・

だから本心を伝えることにした

「美波ちゃん、翔に気持ちが残っているのなら近況は聞かないほうがいい」

宙さんは私の眼を見ながら真剣な表情で言う

「ーーーどういう意味ですか?・・・」
 
その言葉に不安を覚える

宙さんは俯きまた溜息
そして、また私の眼を見つめる

「君が傷つくから・・・。聞かないで翔のことは 忘れたほうがいい」




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