perverse
私はわかっていたのかもしれない

4年前、別れたあの瞬間から私たちは別々の道を歩みもう二度と交わることができないことを・・・

それでも過去に囚われている私

宙さんが言うように、何も聞かず忘れて前に進めばいいこと

頭では理解しているけれど、できていないこの4年間

傷ついても近況を聞けば何かが変わるかもしれない

私は覚悟を決めて宙さんに言った。

「大丈夫です。だから教えて下さい。」

「・・・・・・・・・・・」

沈黙

当の宙さんは、コースターをいじり何かを考えている様子

この沈黙が私の心に重圧をかける

宙さんは何を言いたいんだろう?

病気?
死亡?
転勤?
カノジョ?

思い浮かぶものはこれぐらいしか考えられない・・・

宙さんを見ると眼があった。

目線を離してくれない宙さん

真剣そのもの

『フッー』と深呼吸して、口を開いた















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